40代や50代で中絶する人がどのくらいいるのかご存知でしょうか。驚くべきことに40歳以上での中絶件数は10代よりも多く、中には50代での中絶手術も行われています。この事実から見ても、「40代だから妊娠しにくいだろう」「もう50代だから妊娠しないはず」などという考えは非常に危険です。
この記事では、40代や50代での妊娠と中絶について解説します。現在40歳以上で妊娠を希望していないのであれば、避妊や閉経に関する正しい知識を持ち、望まぬ妊娠を避けるようにしてください。
もし現在、避妊の失敗や中出しセックスで妊娠の危険があるかもしれないと悩んでいるのなら、まずはアフターピルの使用を考えてみましょう。
アフターピルは性行為の後72時間以内に飲むことで70〜90%の確率で避妊ができると言われている薬です。
ドラッグストアでは購入できませんが、最近ではピル処方の専用サイトから誰にも知られずに処方してもらえるようになりました。保険証の提示も必要ありません。
早く飲めば飲むほど効果のある薬ですので、悩んでいる時間があったら、まずはサイト内で問診を受けてみてください。
40歳以降の中絶が増えている
中絶は若年層で多く、40~50代ではあまり行われていないと思っている人は多いかもしれませんが、実は40~50代での中絶件数は10代の中絶件数よりも多いのが実情です。まずは2017年度の年齢別中絶件数をご覧ください。
20歳未満 | 14,218 |
20~24歳 | 39,270 |
25~29歳 | 32,222 |
30~34歳 | 33,082 |
35~39歳 | 29,641 |
40~44歳 | 14,876 |
45~49歳 | 1,363 |
50歳以上 | 11 |
不詳 | 28 |
(単位:件)
引用:厚生労働省
20歳未満の中絶件数が1年間で14,218件であるのに対し、40代の中絶件数は16,239件です。また、数は少ないものの50歳以上でも中絶をしている人がいます。
40歳以上でも中絶をしている人がこれだけいるということは、40代以上で妊娠をする人がこれ以上にいるということです。20代の若い女性に比べ、年齢を重ねるごとに自然妊娠率はどんどん低下していきますが、40~50代でも自然に妊娠する人は一定数います。まずはこの事実をきちんと認識しておきましょう。
40歳以降の中絶率
40歳以上で中絶する人は多くの人が思っているより多いということが分かりました。続いて、妊娠をした40~50代の女性の内、中絶を選択する人は何割になるのかを見てみましょう。こちらは2017年度における、年齢ごとの出産件数と中絶件数から算出される中絶選択率です。
出産数(件) | 中絶数(件) | 中絶選択率※ | |
20歳未満 | 9,898 | 14,128 | 59% |
20~24歳 | 79,264 | 39,270 | 33% |
25~29歳 | 240,933 | 32,222 | 12% |
30~34歳 | 345,419 | 33,082 | 9% |
35~39歳 | 216,938 | 29,641 | 12% |
40~44歳 | 52,101 | 14,876 | 22% |
45~49歳 | 1,450 | 1,363 | 48% |
50歳以上 | 62 | 39 | 39% |
全年齢 | 946,065 | 164,621 | 15% |
※中絶選択率は中絶数/(出産数+中絶数)
引用:日本産婦人科医会
全年齢における中絶選択率は15%ですが、40~44歳では22%、45~49歳では48%、50歳以上では39%と、全体的な中絶選択率よりも高くなっています。特に45代後半では半数近くの人が中絶を選択している点も特筆すべきでしょう。
40~50代で予定外の妊娠をしてしまった場合、20~30代での妊娠よりも出産へのハードルは高くなると言わざるを得ません。出産に伴うリスクが若年層よりも高くなることはもちろん、40~50代からの子育てそのものも体力面で楽なものではないためです。そういった理由もあって、40歳以上、特に40代後半からは、妊娠しても中絶を選択する女性が非常に多くなります。
40歳以降で望まない妊娠をしてしまう理由2つ
40歳以上でも望まない妊娠をしてしまうのには大きく分けて2つの理由があると考えられます。それは、避妊についての知識が十分でないことと、閉経時期について勘違いしているということです。ここでは、40代以上での妊娠に繋がる2つの問題点について解説します。
避妊の知識が乏しい
日本では現在でも、避妊を含む性について正しい知識を持っている人が多くありません。性についての話はタブー視され、家庭内ではおろか学校教育でも満足に取り上げられないことが一因です。1990年代になって性教育が学校教育に取り入れられる以前に義務教育を受けていた40代以上の人では、それ以降に教育を受けた年齢の人に比べて特に性の知識が乏しいこともあります。
性教育の中でも、コンドームの使用方法など性行為に直接関わることは現在でも教育現場で避けられる傾向にあり、全年齢において正しい知識を持っている人は極めて少ないと言わざるを得ません。
閉経したと勘違い
女性は更年期の時期に閉経を迎えます。卵巣機能が低下し、閉経を迎えると排卵が行われないため、基本的に妊娠をすることはありません。しかし、まだ閉経をしていないのにも関わらず「もう閉経したから妊娠はしないだろう」と勘違いした結果、妊娠してしまうというケースがあります。
閉経年齢は45~55歳が多いとされていますが、早い人で40代前半、遅い人では50代後半から60代と個人差のあるものです。通常閉経前には、卵巣機能の低下によって月経の周期が変化し、毎月見られていた月経が2~3ヶ月に1度と少なくなる時期があります。数ヶ月月経が行われないことで閉経したと思い込む人もいますが、これは閉経までの経過に過ぎません。そのため、数ヶ月月経がないことで閉経と判断するのは時期尚早です。閉経したと判断する方法は後程詳しく解説します。
望まない妊娠をしないための対策
望まない妊娠をすると、出産するにしても中絶をするにしても負担が伴います。そのため、妊娠したいと考えている人を除いては、妊娠しないための対策を知っておくことが大切です。適切な避妊方法と閉経時期について解説しますので、まずは正しい知識を付けましょう。
しっかりとした避妊対策をする
妊娠を希望しない人が性交渉を行うときには、きちんと避妊することが求められます。日本ではコンドームを男性器に被せる方法が一般的ですが、コンドームは失敗率が2~18%と失敗しやすい方法であるということを認識しておかなければなりません。
コンドームに続いて多く利用されているのは、射精直前に膣から男性器を抜いて射精する膣外射精や、「安全日」と呼ばれる妊娠しにくい日に性行為を行うリズム法です。膣外射精の失敗率は4~22%、リズム法の失敗率は5~24%と、コンドーム以上に確実性が低く、適切な避妊方法であるとは言えません。ここでは、確実性の高い避妊方法を解説しますので、必要に応じて使用を検討しましょう。
低用量ピル
経口避妊薬とも呼ばれる低用量ピルは、女性が主体となって行うことができる避妊方法であり、適切に利用していれば失敗率0.3%と、数ある避妊方法の中でも特に確実性が高くなっています。女性ホルモンの働きにより、妊娠に必要な排卵が行われなくなることが主な作用です。
低用量ピルについてはこちらの記事で解説していますので、併せてご覧ください。
また、低容量ピルは 生理痛やPMSにも効果が期待できます。ホルモンバランスが乱れがちな40代以降の女性にとっては、そういった面でもピルを使うメリットが感じられるでしょう。
中には婦人科でピルを処方してもらうのが恥ずかしいという人もいるかもしれませんが、最近ではアプリを使ったオンラインのピル処方が可能になっています。
専用のピル処方アプリをインストールすることで、サイト内で問診からピル処方まで完結させることができます。
処方されたピルは最短で翌日には自宅に届くので安心です。保険証の提示等も必要なく、便利に使える 無料アプリ。必要なのは、「ピルの処方代金のみ」です!
ミレーナ
ミレーナは子宮内に直接挿入する黄体ホルモンの付加された避妊具です。付加された黄体ホルモンが子宮内に放出されることで受精や着床を阻害します。低用量ピル同様に女性が主体となって行うことができる方法である上、一度挿入すれば長期間効果が継続する点や副作用が少ないという点も大きなメリットです。
ミレーナについての効果や価格などの詳細はこちらの記事で解説しています。
アフターピル
アフターピルは低用量ピルやミレーナとは異なり、緊急避妊のための薬です。十分な避妊をせずに性行為をしてしまった後に服用し、妊娠を回避させる効果があります。アフターピルは性行為から72~120時間以内に1錠を服用することが求められますが、服用のタイミングが早ければ早いほど効果が上がり、12時間以内の服用では99%以上もの確率で妊娠を阻止することが可能です。
日常的な避妊には使用できませんが、いざというときにはアフターピルの服用を検討しましょう。アフターピルについては、こちらの記事で効果や価格などを解説していますので、併せてご覧ください。
閉経時期の正しい知識を知る
実は、閉経したかどうかの判断は簡単なことではありません。閉経前には月経周期に変化が見られる上、その変化にも個人差があるためです。まずは、よく見られる閉経前の月経周期のパターンをご覧ください。
- 月経周期が短くなり、経血の量が少なくなる
- 月経が2~3ヶ月に1回と少なくなる
- 閉経
あくまでも一例に過ぎませんが、40歳頃から生理周期が短くなり、頻繁に生理が起こるようになります。そして、その数年後には反対に生理周期が長くなってあまり生理が来なくなり、閉経を迎えるというのがよくあるパターンです。ただし、これは個人差があり、変化が起こる年齢も人それぞれだということに注意しなければなりません。
医学的には最終月経から1年経過して初めて閉経と判断されますので、生理の頻度が減ってもすぐには閉経したと判断しないようにしてください。妊娠を望まない場合、月経が行われなくなってから少なくとも1年間は避妊をするようにしましょう。
中絶するリスク
妊娠しても子供を産み育てることができない状況であれば中絶をしなければなりませんが、中絶には下記のようなリスクや負担が伴います。
- 高額な中絶費用
比較的簡易な初期中絶の手術でも8~15万円程度、中期中絶になると30~50万円もの費用がかかります。また、中絶は健康保険が適用されないため、全額自己負担です。 - 合併症リスク
中絶手術には合併症のリスクが伴います。内容物が子宮内に残ってしまう子宮内遺残や感染症がその例です。また、発生頻度こそ少ないものの、輸血の必要な大量出血や子宮損傷といった重大な合併症のリスクもゼロではありません。特に中期では初期に比べて重大な合併症のリスクが高まります。 - 精神的負担
手術への恐怖心はもちろん、中絶を選択しなければならなかったことへの罪悪感などから、精神的に苦痛を感じたり、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症したりすることがあります。中絶後は精神的なケアも必要です。
このように、中絶は身体的なリスクだけでなく、精神的にも経済的にも負担が伴うものです。日本では中絶手術における母体の死亡例は10万件に1件未満とごく少ないものの、決してゼロではありません。これらの負担やリスクを回避するためにも、妊娠の可能性がある年齢ではできるだけ確実に避妊を行い、特に繰り返しの中絶は避けるべきです。
また、妊娠週数が大きくなれば大きくなるほど身体への負担は大きくなり、合併症のリスクも高くなります。望まない妊娠が発覚し、中絶を考えなければならない場合は、できるだけ早めに病院を受診して手術を検討してください。
まとめ
この記事では、40代~50代での中絶について解説しました。中絶は20歳未満の若い人に多いイメージがあるかもしれませんが、実は40歳以上の中絶件数は10代での中絶件数以上に多くなっています。特に若年層とは違い、閉経したと勘違いして妊娠してしまうケースもあるので、閉経の判断や避妊方法についての正しい知識を持っておくことが必要です。
40歳以上で妊娠し、中絶という選択をせざるを得ない人が一定数いることを認識し、望まない妊娠を避けるための正しい対策を行ってください。また、妊娠が発覚して中絶を希望する場合は、手術のタイミングが早いほど負担が軽くなるので、一刻も早く病院を受診して医師に相談しましょう。
また、アフターピルの処方、低容量ピルの処方など、避妊に関するピルの利用に関しては、オンラインのピル処方を利用しましょう。
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