「生理前になると吐き気がするので辛い…」「妊娠したかもしれないと不安になる」とお悩みではありませんか?
生理前に吐き気が起こる原因について分かることで、適切な対処法を見つけ、快適に過ごすことができます。
ここでは、生理前に吐き気が起こる原因や対処法、吐き気以外にめまいなどの症状がある場合の対処法について詳しく解説していきます!
この記事を最後まで読み終えていただければ、自分にぴったり合う、生理前の吐き気の対処法が見つかります。
生理前の吐き気にお悩みの方はぜひ参考にしてみてください!
この記事のポイント
・生理前に吐き気が起こる原因:PMS・妊娠・更年期・月経困難症・PMDDなどによる女性ホルモンの変化
・PMSと妊娠の吐き気の違い:PMSは生理予定日3~10日前から吐き気が起こるが、妊娠した場合は生理予定日の遅れに気付いたころから起こるのが一般的
・妊娠・病気以外で起こる生理前の吐き気への対処法:低用量ピル・市販薬・漢方薬・抗うつ薬を飲む、ツボを押す
生理前に吐き気がする原因5選
生理前は体調不良が起こりがちですが、中でも吐き気に悩む女性は多いです。
吐き気が起こる原因が分からないと、「妊娠したのではないか」と不安になってしまう場合もあります。
そこで、生理前に吐き気がする原因について詳しく解説していきます!
1. PMS(月経前症候群)が原因
PMSとは、生理予定日の3~10日前から起こる、女性特有の体調不良のこと。
PMSで起こる吐き気には、「プロスタグランジン」という物質が密接に関係しています。
プロスタグランジンの作用は、子宮を収縮させ、経血を体外に排出するというもの。
しかし、このプロスタグランジンが過剰に分泌され過ぎてしまうと、子宮だけでなく、胃や腸も締め付けて吐き気を引き起こします。
PMSの症状は、妊娠の超初期症状と似ているため、「妊娠している」と勘違いしてしまう場合があります。
そこで、PMSの症状のチェックリストでセルフチェックしてみましょう!
PMSの症状のチェックリスト
・精神症状:情緒不安定、イライラ、抑うつ、不安、眠気、集中力の低下、睡眠障害
・自律神経症状:のぼせ、食欲不振・過食、めまい、倦怠感
・身体症状:腹痛、頭痛、腰痛、むくみ、お腹や乳房の張り
PMSは、これらの症状が生理前に現れて、生理開始後に和らぐのが特徴です。
生理のある日本人女性のおよそ70~80%で、生理前に何らかの不調が起こるとされています。
特におよそ5.4%の女性が、生活に支障をきたしている可能性があります。
PMSの症状改善には、気分転換やストレスをためない生活が効果的です。
ただし、PMSの症状がひどく、セルフケアでの対処が難しい場合、産婦人科の受診も検討しましょう!
2. 妊娠が原因
妊娠の初期症状で多いのが、つわり(吐き気)です。
つわりが早く起こる人は、生理が遅れたと気付いたタイミングで始まる場合があります。
一般的には、妊娠5週目ごろから始まることが多いです。
つわりが起こる原因には、ホルモンバランスの変化が影響しています。
妊娠によって活性化されたホルモン物質が、脳の第4脳室という場所にある嘔吐中枢を刺激して吐き気や不快感を引き起こします。
また、妊娠後に黄体ホルモンの分泌が増えることで、体の中にガスが溜まりやすくなることも吐き気の原因になるようです。
「妊娠による吐き気かもしれない」と感じている方は、症状のチェックリストから確認してみましょう!
妊娠によるつわり症状のチェックリスト
・吐きつわり:吐き気が起こるので食べられない、空腹だと吐き気が強まる
・食べつわり:食べ物を口にしていないと吐き気が起こる
・匂いつわり:食べ物の匂いが気になって気持ち悪くなる、家の中のさまざまな匂いで吐き気がする
・眠りつわり:強い眠気が起こる、体のだるさや頭痛が一緒に起こる場合がある
妊娠しているかもしれないと感じた場合、妊娠検査薬の使用がおすすめです。
検査薬の使用で妊娠が判明した後は、できるだけ早く産婦人科を受診し、正常な妊娠か確認しましょう。
3. 更年期が原因
更年期(45~55歳前後)も、生理前の吐き気を引き起こす原因のひとつ。
更年期の主な治療は、次の通りです。
治療方法 | 漢方治療(症状に応じて幅広く処方される)、ホルモン補充療法(飲み薬や張り薬で不足しているエストロゲンを補う) |
女性は40歳を過ぎたあたりから、卵巣の機能が低下して、エストロゲンの分泌量が減少。
脳はエストロゲンの分泌量を増やすため、卵胞刺激ホルモンを分泌して、卵巣にエストロゲンの分泌を促します。
しかし、卵巣は充分なエストロゲンが分泌できません。
その結果、エストロゲンの減少と、卵胞刺激ホルモンの増加というホルモンバランスの乱れが起こり、さまざまな体の不調を招きます。
更年期による体の不調が心配な方は、当てはまる症状がないか、チェックリストを確認してみてください!
更年期の症状のチェックリスト
・全身の症状:ほてり・のぼせ・発汗、めまい、頭痛、体のだるさ、冷え性、動悸・息切れなど
・精神的症状:イライラ、睡眠障害、不安感、意欲が低下する、うつ、記憶力の低下など
・運動器官系の症状:肩こり、腰痛、手足のしびれ、疲れやすい
・消化器系の症状:吐き気、便秘、嘔吐、下痢、食欲不振、喉が渇きやすい
・生殖器系の症状:生理不順、不正出血、性欲低下、性交痛など
・泌尿器系の症状:頻尿、尿失禁、残尿感、排尿痛、血尿
これらの症状を「更年期症状」と呼び、生活に支障をきたす重たい症状は、「更年期障害」と呼ばれます。
更年期による症状の辛さは、産婦人科で治療を受けることによって改善されます。
当てはまる症状や気になる症状がある場合、できるだけ早めの受診がおすすめです。
4. 月経困難症が原因
PMSと月経困難症の大きな違いは、症状が現れるタイミング。
PMSは生理前から不調が現れ、生理が来ると不調が改善されます。
一方、月経困難症は、生理が始まった初日に最も症状が重く、2~3日ほどで自然と改善していきます。
月経困難症が起こる原因は、主に2種類です。
種類 | なりやすい人の特徴 | 原因 |
機能性月経困難症 | 思春期~20代前半の若い女性 | 子宮の出口(頸管)が狭く、経血を排出されにくいので、子宮を収縮させるプロスタグランジンが必要以上に分泌される。プロスタグランジンが胃腸も刺激して吐き気を催す |
器質性月経困難症 | 子宮内膜症や子宮筋腫、子宮腺筋症など。30代以降の女性に多い | 子宮内膜症や子宮腺筋症によって子宮内膜が増えた結果、出血量が増え、腫れや炎症、強い子宮の収縮を起こす。また、子宮筋腫では筋腫によって子宮がうまく収縮できず、出血量の増加や、強い子宮の収縮が生じる |
月経困難症は、症状が起こる原因に応じて治療を受ける必要があります。
月経困難症の治療方法は次の通りです。
治療方法 | ・機能性月経困難症:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの痛み止めを使用し、改善されなければホルモン剤(低用量ピルや黄体ホルモン剤)・漢方薬を服用する ・器質性月経困難症:ホルモン剤で疾患の治療を行う |
疾患に応じて治療を受ける必要性があるので、月経困難症ではないかセルフチェックを行いましょう。
月経困難症の症状のチェックリスト
・腰痛や頭痛、疲労、いらいら
・お腹が張った感じや吐き気、食欲の低下、下痢
・月経の1~2日目に痛みのピークがあり、引きつるような痛みが周期的に来る
・強い下腹部痛
・出血量が増える
月経困難症は、症状が強く現れやすく、日常生活に支障をきたす場合が少なくありません。
「毎月寝込んでしまうほど生理痛がひどい」という方は、月経困難症の可能性があるので、産婦人科を受診してみましょう!
5. PMDD(月経前気分不快障害)が原因
PMDDは、生理が始まる2週間前ごろから、生活に支障をきたすほど重度の精神症状が起こります。
原因は特定されていませんが、ストレスによる発症・症状の悪化が指摘されています。
マタニティブルーや産後うつ病、反復性の大うつ病、双極性障害などにかかったことのある場合、PMDDを発症しやすいという研究報告があるため、注意が必要です。
PMDDと診断されたら、次のような治療を行います。
治療方法 | 「SSRI」などの抗うつ薬による薬物療法や 低用量ピルによるホルモン療法 |
「もしかしたらPMDDかもしれない」とお悩みの方は、あてはまる症状がないか、セルフチェックしてみましょう!
PMDDの症状のチェックリスト
①精神症状:情緒不安定、激しい苛立ち、対人関係の摩擦の増加、 絶望感、自己批判的な思考、 不安・緊張状態
②日常生活への影響:興味がなくなる、集中できない、倦怠感、過食・拒食、過眠・不眠、自分で自分をコントロールできない感じがする、乳房の圧痛・膨張や関節痛など
③生理周期との関係:生理開始前に症状があらわれて開始後に軽減・消失する、症状により社会活動や他者との関わりに困難が生じる、2回以上の生理周期において症状が現れる
チェックリストのうち、「①②の項目1つ以上」、「①と②を併せて合計5個以上」、「③の全て」のすべての条件を満たす場合、PMDDの疑いがあります。
PMDDでは、精神症状が特に強く現れるのが特徴的ですが、身体症状も現れます。
ただし、治療によって改善が目指せます。
また、強い精神症状を引き起こすのはPMDDだけではありません。
パニック障害やうつ病といった他の病気の場合も考えられるので、一人で抱え込まず、医療機関(心療内科や産婦人科など)を受診して医師に相談しましょう!
吐き気以外に「めまい・頭痛・腰痛」がある場合の原因は?
生理前・生理中には、吐き気以外にめまいや頭痛、腰痛といった症状が現れる場合があります。
吐き気以外の症状が現れる主な原因は次の通りです。
症状 | 吐き気以外の症状が現れる原因 |
PMS | ホルモンバランスの変化によるめまい、プロスタグランジンの過剰分泌による頭痛・腰痛 |
妊娠 | ホルモンバランスの変化、反り腰の姿勢・出産に向けて靭帯がゆるむことで腰痛が起こる |
更年期 | ホルモンバランの変化に伴うめまいや頭痛 |
月経困難症 | プロスタグランジンの過剰な分泌や婦人科系の病気の症状による頭痛や腰痛、めまい |
PMDD | ホルモンバランスの変化やストレス・環境による頭痛やめまい |
もしも症状を繰り返す場合や、症状が重くて辛い場合、産婦人科の受診がおすすめです。
産婦人科で適切な治療を受けることで、症状改善が期待できます。
【原因別】生理前の吐き気はいつから起きる?
生理に伴って吐き気が起こるタイミングは、原因によって異なります。
そこで、生理に伴う吐き気が起こるタイミングを原因別にまとめたので、ご紹介します!
症状 | 吐き気が起こるタイミング | 吐き気が起きる原因 |
PMS | 生理前3~10日前 | 経血を体の外に排出するために分泌されるプロスタグランジンが、子宮以外に胃や腸も収縮させてしまう |
妊娠によるつわり | 早い人で生理の終わりに気付いたころ、一般的には妊娠5週目ごろ | 妊娠によって活性化されたホルモンが脳の嘔吐中枢を刺激する |
更年期 | 生理周期が乱れるので、生理周期に伴って症状が現れるとは限らない | 更年期による自律神経の乱れが胃腸の働きを低下させる |
月経困難症 | 生理開始初日~3日ごろ | 経血を体の外に排出するためにプロスタグランジンが過剰に分泌される、婦人科系の病気の症状によって起こる |
PMDD | 生理が始まる2週間前ごろ | ストレスや環境、精神的な病気による影響 |
ただし、吐き気が起きるタイミングが当てはまっているからといって、自己判断してしまうのはおすすめできません。
もしかしたら、違う原因によって吐き気が起こっている可能性があります。
我慢できないほど症状が辛かったり、日常生活に支障をきたしたりしている場合、できるだけ早く産婦人科の受診を検討しましょう!
生理前に初めて吐き気がしたら妊娠?
生理前に初めて吐き気がしたからといって、妊娠しているとは限りません。
女性の身体は生理周期に伴い、女性ホルモンのバランスが変化しているので、PMSをはじめとしたさまざまな不調を引き起こしやすいからです。
また、生理以外にも、睡眠不足やストレスなどによってもホルモンバランスは崩れがちです。
これまでに吐き気や不調を感じたことがなかったとしても、ささいな刺激によって女性ホルモンが乱れ、不調を招く場合があります。
感染症や胃腸の病気など、婦人科系ではない病気が原因で吐き気が起きている可能性も考えられます。
もしも、これまでに感じたことがない症状に不安を感じたら、自己判断せず、産婦人科を受診しましょう。
妊娠の可能性がある場合は妊娠検査薬を試そう!
もしも妊娠の可能性があるという場合、市販薬の服用はお腹の赤ちゃんの健康に影響する可能性があります。
自己判断で市販薬を服用せず、妊娠検査薬を使って、妊娠の有無を確認しましょう。
妊娠検査薬は、生理予定日の1週間後から使用可能。
女性の身体は、子宮内膜に受精卵が着床することで、妊娠ホルモン(hCG)が分泌されます。
妊娠検査薬は妊娠ホルモン(hCG)の尿中の濃度を測ることで、妊娠しているか分かります。
おすすめの妊娠検査薬は次の通りです。
生理予定日が規則正しい方であれば、「チェックワンファスト」という生理予定日に使える妊娠検査薬もおすすめです。
ただし、注意しなければならないのは、妊娠検査薬で陽性が判明しても、正常妊娠とは限らないということ。
子宮外妊娠の可能性もあるので、妊娠検査薬で陽性を確認した後は、できるだけ早く産婦人科を受診しましょう!
妊娠・病気以外で生理前に吐き気がするときの対処法5選
生理前に吐き気がすると、気持ちが落ち込んでしまいがちです。
生理前の吐き気は、適切な対処法を取り入れることで改善できます。
そこで、妊娠・病気以外が原因で、生理前に吐き気がするときの対処法をご紹介していきます。
1. 低用量ピルを服用する
生理前の吐き気に、低用量ピルの服用は効果的です。
低用量ピルに含まれているエストロゲンとプロゲステロンが、体内のホルモンバランスを一定に保ち、排卵を抑制。
そのため、子宮内膜が分厚くならないので、出血量が減り、腹痛や吐き気の原因となるプロスタグランジンの分泌量も抑えられます。
低用量ピルによって得られる効果は、吐き気の改善だけではありません。
低用量ピルの服用によって得られる嬉しい効果は次の通りです。
低用量ピルによって得られる効果
・避妊
・生理痛を和らげる
・生理前の性欲が抑えられる
・生理不順の改善
・生理前や生理中のイライラ、うつ症状が落ち着く
・眠気、だるさ、集中力の欠如などが抑えられる
吐き気以外にも生理の不調やトラブルを抱えている方、避妊したい方にとって、メリットの大きい治療法といえます。
安全な低用量ピルは、産婦人科の対面受診やオンライン診療サイトで手に入れることができます。
対面受診が難しいという方は、オンライン診療サイトのエ二ピルの利用がおすすめです。
エ二ピルなら、自宅にいながら手軽に低用量ピルが届き、受診しそびれたことによる服用の中断が起こりません。
オンライン診療サイトで低用量ピルの購入を考えている方は、エ二ピルの利用を検討してみてください!
2. 市販薬を服用する
PMSの症状改善には、市販薬の服用がお手軽でおすすめです!
生理に伴う心身の不調を改善できる成分が含まれており、ゆるやかな症状改善が期待できます。
PMS症状を改善できる、おすすめの市販薬は次の通りです。
薬の名前 | 期待できる効果 |
プレフェミン | PMSの症状(乳房の張り、頭痛、イライラ感、怒り、抑うつ気分)の改善 |
命の母 | 心の不調(イライラ、ボーっとするなど)、体の不調(肌荒れやむくみ、生理不順、生理痛など)の改善 |
「プレフェミン」には、古くから婦人科系の病気の治療に使われてきた「チェストベリー」が含まれており、臨床試験の結果、効果・効能が認められている医薬品です。
また、「命の母」は、婦人科系の病気の治療に使われる11種類の生薬を配合。
女性ホルモンのバランスを整えたり、胃腸の機能を整えたりと、PMSの身体的・精神的症状を改善します。
プレフェミンや命の母は、ドラッグストアやインターネットの通販で手に入ります。
「産婦人科の受診まではまだ考えていない」という方は、まず市販薬の服用から始めてみましょう。
3. 漢方を試してみる
PMS症状の改善には、漢方薬の服用も検討してみましょう。
おすすめの漢方薬の種類と効果は次の通りです。
漢方薬の名前 | 期待できる効果 |
桂枝茯苓丸料 | のぼせ、肩こり、生理痛 |
桃核承気湯 | 便秘、のぼせ、肩こり |
当帰芍薬散 | 冷え性、腹痛 |
抑肝散 | イライラ、眠気、逆上、腹痛 |
半夏厚朴湯 | 不眠や不安感などの精神症状 |
五苓散 | 頭痛、むくみ |
漢方薬の服用にあたって大切なのは、自分の体質・症状に合っている漢方薬を服用するということ。
漢方では、女性器の血液の循環が悪くなったり、体の中に余分な水分が溜まったりすることで、体の中のバランスが乱れた結果、PMS症状が起こると捉えています。
そのため、血液の循環や水分の排出を促し、生理に関するトラブルを解消に導きます。
自分の体質・症状に当てはまる漢方薬を服用して、PMS症状の改善を目指しましょう!
4. 抗うつ剤(SSRI)を飲む
PMS・PMDDによる不安症状が強い場合、抗うつ剤の服用によって、症状を和らげることができます。
生理前の女性に不安症状が起こる原因は、女性ホルモンの影響で、セロトニンという神経伝達物質が低下するためです。
セロトニンの低下は、うつ症状を引き起こすとされています。
そのため、抗うつ剤を服用することでセロトニンを再吸収し、不足しているセロトニンを補うので、うつ症状の改善が期待できます。
PMS・PMDDの不安症状の改善目的で抗うつ剤を服用する場合、通常のうつ病などの治療と異なる点は、薬を飲む期間。
不安症状が現れやすい生理前の期間だけ抗うつ剤を服用し、生理が来た時点で服用を一時的にやめます。
ただし、精神症状の強いPMDDでは抗うつ剤による治療が推奨されています。
PMDDの疑いがある場合は、できるだけ早く医療機関を受診して治療を開始しましょう。
5. ツボを押す
日常的に取り入れられるお手軽な方法として、生理痛やPMSの症状改善におすすめなのがツボ押しです。
ツボを刺激することで、体の不調が改善される理由は次の通りです。
ツボ押しに効果がある理由
・ツボ押しの刺激によって、気(生きるのに必要なエネルギー)、血(生きるのに必要なエネルギー)、津液(全身を潤す)のバランスを調整する
・神経や血管を刺激することで、痛みを伝えるシステムが活性化され、体の痛みが和らぐ
ツボ押しは東洋医学に基づく考え方ですが、痛みの症状が和らぐことが実証されています。
生理痛やPMSの症状改善におすすめのツボと、それぞれの具体的な効果は次の通りです。
ツボの名前 | 場所 | 期待できる効果 |
三陰交(さんいんこう) | 内くるぶしから指4本分上 | 生理痛やPMSの悩み、冷えやむくみの改善。低血圧で血行不良の方におすすめ |
関元(かんげん) | おへそから指4本分下 | 不眠症や冷え、生理痛、PMS、不妊、抜け毛、円形脱毛症の改善 |
また、ツボ押しによって、より効果を得たいという方は、次のポイントを把握して行ってみてください!
ツボ押しのポイント
・押しやすい指を使って、強く刺激しない
・ツボにゆっくりと圧を加えて、痛気持ちいいくらいの強さで5秒ほどキープ
・もう少し刺激が欲しい場合、更にゆっくり円を描くように刺激
不調な場所のツボは、刺激すると硬く感じたり、痛む場合があります。
毎日継続して行うことで、硬さや痛みは変化していくので、注意深く観察してみましょう!
PMSで吐き気以外にもつらい症状があるときの対処法4選
PMSには、吐き気以外にもさまざまな体調不良を引き起こします。
PMSの症状が現れた時は我慢せずに、適切な対処法で改善しましょう。
そこで、PMSの症状ごとに適切な対処法について、詳しくご紹介します。
1. 下腹部痛・腰痛・頭痛|バファリンやロキソニンを飲む
生理に伴う下腹部痛・腰痛・頭痛といった痛み症状の改善には、非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)という鎮痛薬の内服がおすすめです。
非ステロイド抗炎症薬は、痛みの元となる物質のプロスタグランジンが作られるのを防いでくれるので、痛みが起きにくくなります。
一方、アセトアミノフェンも鎮痛薬ですが、プロスタグランジンが作られるのを抑える効果はないため、生理に伴う痛み症状の改善に最適とはいえません。
そこで、おすすめの鎮痛薬は次の通りです。
薬の名前 | 期待できる効果 |
バファリン | 強い下腹部痛や腰痛、頭痛の改善。ただし、アスピリン喘息の方は服用できない |
ロキソニン | 下腹部痛や腰痛、頭痛の改善。肝臓や腎臓への負担が少ない |
ボルタレン | 強い下腹部痛や腰痛、頭痛の改善。ただし、胃腸障害などの副作用が現れやすい |
痛みが強まってから鎮痛薬を服用した場合、症状が改善されるまでに時間がかかりやすくなります。
鎮痛薬を服用する際は、痛くなる前に、早めのタイミングを心掛けましょう。
2. めまい|漢方薬の服用
生理の伴うめまい症状の改善には、漢方薬の服用を検討してみましょう!
漢方において、めまい症状が起きているのは、体の中に余分な水分をため込んでしまっていることが原因とされています。
そこで、体の中に溜まっている余分な水分を排出してくれる作用のある漢方薬の服用がおすすめです!
漢方薬の名前 | 期待できる効果 |
当帰芍薬散料 | 生理不順、生理痛、更年期障害、めまい、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、むくみ |
五苓散料 | 下痢、夏バテ、頭痛、むくみ |
苓桂朮甘湯 | 神経質、ノイローゼ、めまい、動悸、息切れ、頭痛 |
半夏白朮天麻湯 | 胃腸虚弱による下肢の冷え、めまい、頭痛 |
当帰呉茱萸生姜湯 | 冷え性や、腹痛 |
呉茱萸湯 | 頭痛、げっぷ、みぞおちがつかえる |
漢方薬は症状、体質に合ったものを選ぶことで効果が期待できます。
症状や体質に合わない漢方薬を服用してしまうと、症状が悪化してしまう場合があるので注意が必要です。
「自分に合う漢方薬が分からない」という場合は、産婦人科を受診して医師に相談し、自分の症状や体質に合う漢方薬を処方してもらいましょう。
3. 下痢|市販の下痢止めを飲む
生理に伴う下痢症状にお悩みの方は、市販の下痢止めの服用を検討しましょう!
生理が始まると、経血を体の外に排出するためプロスタグランジンが産生されますが、子宮以外に腸も収縮させてしまい、下痢が起きやすくなります。
また、生理中は精神的に不安定になりやすい時期なので、ストレス性の下痢を起こす場合もあります。
そこで、女性特有の下痢に効果的な市販の下痢止めをご紹介します。
薬の名前 | 期待できる効果 |
ストッパエル下痢止めEX | 腹痛を伴う下痢、下痢、吐き下し、軟便などの改善 |
ストッパエル下痢止めEXには、腸の収縮をおさえるロートエキス、超粘膜を保護して炎症を抑えるタンニン酸、腹痛を和らげるシャクヤクを配合。
水なしでも服用できるので、「下痢が起きそうで心配」と思ったタイミングで素早く服用できて安心です。
また、生理に伴う下痢症状は、お腹を温めて、できるだけストレスをためないことも大切です。
生理中は冷たい食べ物や飲み物は避け、お腹周りを中心に温かい服装でゆったり過ごすように心掛けましょう!
4. イライラなどの精神的症状|低用量ピルを飲む
イライラや不安感など、生理に伴う精神症状は、低用量ピルの服用で改善が期待できます。
低用量ピルに含まれているのは、エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモン。
女性ホルモンのバランスを一定に保つため、生理前のホルモンバランスの変化による精神症状が起こりにくくなります。
低用量ピルは産婦人科やオンライン診療サイトで、医師の診察の元に処方してもらいます。
特に、オンライン診療サイトのエ二ピルなら、通院時間や待ち時間といった煩わしさを感じることなく、自宅にいながら手軽に低用量ピルが手に入るのでおすすめです。
ただし、低用量ピルの個人輸入や海外通販サイトの利用はおすすめできません。
粗悪品や偽物が混ざっていて、適切な効果が得られなかったり、健康被害が生じたりする可能性があります。
また、低用量ピルを服用しても不安症状がかなり強い場合、抗うつ剤の服用を検討しましょう。
生理前に吐き気がするときはまず妊娠検査薬を試そう!
生理前はさまざまな原因によって、吐き気の症状が起こりがちです。
もしも妊娠している可能性がある方は、まず妊娠検査薬を試してみましょう!
妊娠中に市販薬を服用することで、お腹の赤ちゃんの健康や発育に影響を及ぼす可能性があります。
また、「妊娠しているかもしれない」という不安感がストレスになり、吐き気以外の不調を招くことも考えられます。
吐き気の症状は日常生活に支障をきたす場合があるので、今回ご紹介した原因ごとに、適切な対処法で改善してみてください!
症状がなかなか改善されない方や、症状の強さにお悩みの方は、一人で抱え込まずに、産婦人科の受診を検討しましょう。
また、オンライン診療「エ二ピル」では薬剤師や助産師に無料損談が可能ですので、利用してみてください。