「アフターピル(緊急避妊薬)にはどんな種類があるのかな?知りたい」あなたは今そうお考えではありませんか?アフターピル(緊急避妊薬)の種類を知って自分に合ったものを選びたいあなたに朗報です。
この記事では、アフターピル(緊急避妊薬)の種類から選び方、入手方法にいたるまでを詳しく解説しています。アフターピル(緊急避妊薬)には国内で認可されているノルレボや、中用量ピルを緊急避妊薬として服用するヤッペ法などがあり、それぞれの副作用の度合いや効果、使用方法などについても併せて説明しています。
アフターピル(緊急避妊薬)の種類を深く理解して避妊を確実に成功させるために、この記事がお役に立てれば幸いです。
アフターピルの種類が多いのはなぜ?何が違う?
アフターピル(緊急避妊薬)の種類は多く、その数は10以上に及びます。アフターピル(緊急避妊薬)は、その種類によってどんな違いがあるのでしょうか。
成分の違いが大きい
アフターピル(緊急避妊薬)の成分には、以下の3種類があります。
レボノルゲストレル系
レボノルゲストレル系は、国内で唯一認可を受けているアフターピル(緊急避妊薬)の成分です。有効性・品質、安全性が証明されているため、安心して服用できます。確かな安全性と効果のあるアフターピル(緊急避妊薬)がほしいという方には、レボノルゲストレル系がおすすめです。
レボノルゲストレル系は排卵の抑制・子宮内膜の増殖を抑え受精卵の着床を防ぐ作用を持ち、性交後72時間以内に内服することで避妊効果を発揮します。避妊率は98.7%、妊娠阻止率は85%です。
副作用はほとんどありませんが、1割程度の方に一過性の症状として
- 不正出血
- 吐き気
- 腹痛・下痢
- 頭痛
などが見られることがあります。とはいえ、重いものはまずありません。
レボノルゲストル系は、日本産婦人科科学会の「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)」においてアフターピル(緊急避妊薬)の第一選択として推奨されています。
参考:日本産婦人科科学会 緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成28年度改訂版)
ウリプリスタール酢酸エステル系
より高い避妊効果を求める方には、ウリプリスタール酢酸エステル系のアフターピル(緊急避妊薬)をおすすめします。ウリプリスタール酢酸エステル系は日本では認可されていない未承認薬ですが、海外ではその効果や安全性が保証されていて一般的なアフターピル(緊急避妊薬)として定着している薬です。
レボノルゲストレル系より高い避妊効果を得られ、副作用が起こる確率も低くあったとしても軽微です。性交後72時間(3日)以内の内服で99.5%、120時間(5日)以内の内服で85%の高い避妊効果を発揮します。
プラバノール(ヤッペ法)系
プラバノール(ヤッペ)系は避妊率は95%以上と高いものの妊娠阻止率は57%と低く、また副作用も強く出ることが多いためあまり推奨されていません。性交後72時間(3日)以内に、中容量ピルのプラバノール2錠を12時間で1回ずつの計2回服用します。
ジェネリック品も多い
ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、新薬と同等の有効成分・品質・効果・安全性を持つ薬です。新薬(先発医薬品)の特許の存続期間が切れた後に販売され、新薬に比べて開発費がかからないことから価格が安く設定されています。
アフターピル(緊急避妊薬)は、ジェネリック医薬品も多く販売されています。国内ではノルレボがアフターピル(緊急避妊薬)としては唯一の認可薬ですが、昨年から国内初のジェネリック薬の製造販売が行われるようになりました。ノルレボは15,000円程度と高額なため経済的な負担が大きいのが難点でしたが、ジェネリック薬の登場によって現在は安価に手に入れられます。
レボノルゲストレル系のアフターピル種類一覧
ノルレボ錠1.5mg
名前 | ノルレボ錠1.5㎎ |
効果 | 緊急避妊 |
値段 | 16,000円 |
国内認可 | 認可 |
国内で初めて認可されたアフターピル(緊急避妊薬)で、排卵の抑制が主な作用です。高い避妊効果と安全性が保証されているため、どの種類が良いのか迷っている場合にはノルレボ錠を選ぶことをおすすめします。
ノルレボ錠は、世界の標準的緊急避妊方法としてWHO(世界保健機構)のエッセンシャルドラッグ(必須薬)の指定を受けています。性交後72時間以内に、コップ1杯ほどの水またはぬるま湯で1錠を1回服用してください。
ただし過去に
- ノルレボ1錠に含まれる成分で過敏な反応をきたしたことがある
- 肝臓に重篤な障害がある
- 妊娠中
- 心臓や腎臓に障害がある、または過去に障害があった人
は使用ができない、あるいは慎重な使用を必要とする場合があるため、使用前に医師または薬剤師の指示を受けてください。
レボノルゲストレル錠1.5mg「F」
名前 | レボノルゲストレル錠1.5㎎「F」 |
効果 | 緊急避妊 |
値段 | 9,000円 |
国内認可 | 認可 |
ノルレボ錠の国内初のジェネリック薬で、効果や用法・用量などはノルレボ錠1.5㎎と同じです。2019年の3月に富士製薬から発売され、高額な費用が必要になる先発薬のノルレボ錠の解決案となっています。ジェネリック薬の価格算定は先発薬の半額が一般的ですが、レボノルゲストレ錠の場合は例外的に半額よりも高い価格設定です。
価格を抑えたいという方は、レボノルゲストレル錠を選ぶと良いでしょう。
アイピル
名前 | アイピル(i-pill) |
効果 | 緊急避妊 |
値段 | 5,000円 |
国内認可 | 未承認 |
アイピルはインドのPiramal Healthcare社が開発したアフターピル(緊急避妊薬)で、ノルレボのジェネリック薬です。ノルレボと効果や用法・用量が同じで価格も安く、日本でも多く処方されています。安くノルレボを入手したいという方におすすめのアフターピル(緊急避妊薬)です。
ノルパック
名前 | ノルパック(NORPAK) |
効果 | 緊急避妊 |
値段 | 1,500円前後(2錠1回分) |
国内認可 | 未承認 |
タイの大手製薬会社、ABCA Pharma Lab社が開発したノルレボのジェネリック薬です。非常に低価格なので、より安価なアフターピル(緊急避妊薬)がほしいという方におすすめです。
性交後72時間以内に1錠、12時間後にもう1錠の合計2回服用します。性交後72時間以内の服用の場合で妊娠阻止率は84%、12時間以内の服用では99.5%、24時間以内では98.2%という報告がされていて、72時間以内であれば排卵前後に関わらず避妊成功率は変わりません。
ポスティノール
名前 | ポスティノール(POSTINOR) |
効果 | 緊急避妊 |
値段 | 1,350円(2錠1回分) |
国内認可 | 未承認 |
ハンガリーのGedeon Richter社が開発したノルレボのジェネリック薬です。ポスティノールは副作用として嘔吐が出やすいことが挙げられています。服用後2時間以内に嘔吐してしまった場合は成分が吸収されていない可能性があるため、再度服用しなければいけません。
副作用が気になる方は、ポスティノール以外のアフターピル(緊急避妊薬)を選ぶことが望ましいでしょう。
マドンナ
名前 | マドンナ(Madonna)0.75g |
効果 | 緊急避妊 |
値段 | 1,300円 |
国内認可 | 未承認 |
タイのBiopharm Chemicals社が開発したレボノルゲストレルを主成分とするアフターピル(緊急避妊薬)です。ほかのアフターピルに比べて女性ホルモンの含有量が少ないため、2回に分けて服用します。性交後12時間以内に服用した場合の避妊成功率は95%、72時間以内の場合には80%です。
非常に低価格なので、安くノルレボを入手したい方に適しています。
ウリプリスタール酢酸エステル系のアフターピル種類一覧
エラワン
名前 | エラワン(ellaOne)30㎎ |
効果 | 緊急避妊 |
値段 | 5,500円(1錠) |
国内認可 | 未承認 |
トルコのAbdi Ibrahim社が開発した欧米で最も高い知名度を持つアフターピル(緊急避妊薬)です。通常アフターピル(緊急避妊薬)は性交後72時間以内に服用する必要がありますが、エラワンは性交後120時間(5日)以内の服用でも高い避妊効果を発揮します。
また服用が1回1錠で済むのも特徴のひとつです。服用時期が早ければ早いほど効果は高くなり、性交後3日以内に服用した場合で95%、5日以内に服用した場合で85%の避妊成功率があるとされています。
性交後時間が経っていて72時間を過ぎてしまっている場合には、120時間以内であればエラワンが有効です。
ella(エラ)30mg
名前 | エラ(ella)30㎎ |
効果 | 緊急避妊 |
値段 | 12,000円 |
国内認可 | 未承認 |
効果や用法・用量はエラワンと同じです。エラワンと名前が異なるのは販売されている国の違いによるもので、アメリカやトルコではエラ、ヨーロッパではエラワンの名前で販売されています。
参考サイト:Afaxys Corporate erra ulipristal acetate tablet 30mg
プラバノール(ヤッペ法)系の種類一覧
プラバノール錠
名前 | プラノバール配合錠 |
効果 | 中用量ピル |
値段 | 14円/錠 |
国内認可 | 認可(緊急避妊薬としては未承認) |
本来プラノバール錠は中用量ピルですが、ヤッペ法ではアフターピル(緊急避妊薬)として使用します。プラバノール錠を性交後72時間以内に2錠、12時間ごとに2回の計4錠服用し、避妊成功率は約70%です。レボノルゲストレルやエラワンと比べると妊娠阻止率が低く、吐き気などの副作用も強く出ることから現在は処方を辞めるクリニックが増えています。
orval G
名前 | オベラル(Ovral) G(プラノバールジェネリック) |
効果 | 中用量ピル |
値段 | 1,800円 |
国内認可 | 未承認 |
インドのPfizer社が開発したプラノバールのジェネリック薬です。プラノバールは月経異常や不妊症などの治療のために処方される中用量ピルに分類されていますが、配合する卵胞ホルモン量が多いことからアフターピル(緊急避妊薬)としても使用されています。
安く入手できるもののプラノバール同様副作用が強く避妊効果もノルレボやエラワンと比べると低いため、あまり推奨されていません。
ソフィアA配合錠
名前 | ソフィアA配合錠 |
効果 | 中用量ピル |
値段 | 7.9円/錠 |
国内認可 | 認可(緊急避妊薬としては未承認) |
プラノバールよりも1錠あたりに含まれるホルモン量が少なく、身体への負担が少ないのが特徴です。ソフィアA配合錠をアフターピル(緊急避妊薬)として服用する場合には、性交後72時間以内に2錠、12時間後に2錠の計4錠を服用します。服用量が多く吐き気などの副作用が起こりやすいため、服用後は無理せず安静にすることが望ましいでしょう。
ソフィアC配合錠
名前 | ソフィアC配合錠 |
効果 | 高用量ピル |
値段 | 13.4円/錠 |
国内認可 | 認可(緊急避妊薬としては未承認) |
ソフィアCはホルモン量が多く副作用が強く出やすいことから、現在ではほとんど処方されていません。ソフィアCはソフィアAの2倍のホルモン量を配合する高用量ピルに分類されていますが、医師によっては中用量ピルに区分していることがあります。
アフターピル(緊急避妊薬)として処方されるピルは、プラノバールやソフィアAがほとんどです。
アフターピルの選び方・注意点
国内で認可されているものを選ぶのが無難
アフターピル(緊急避妊薬)として国内で認可されているのは、ノルレボのみです。未承認薬には副作用が強い・高い避妊効果が期待できないといった不安要素を抱えているものがあるため、認可を得ているノルレボを選ぶのが無難といえます。
個人輸入のものは絶対にNG!
個人輸入のアフターピル(緊急避妊薬)の中には偽造品がまぎれている可能性があるため、安易に購入することは大変危険です。偽造品の服用によって健康被害を受けた場合、国内で入手した薬であれば医薬品副作用被害救済制度によって救済が受けられますが、偽造品は適応されません。
アフターピルの種類 まとめ
この記事では、アフターピルの種類とそれぞれの特徴、違いについて解説してきました。
確実に避妊を成功させるためには、早急なアフターピル(緊急避妊薬)の服用が望ましいです。
アフターピル(緊急避妊薬)にはさまざまな種類があるため、なるべく早く医療機関を受診してご自身に適した薬の処方を受けることをおすすめします。
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