「避妊したのに生理が来ないのは、なぜ?」と不安に感じていませんか?
実はコンドームやピルなど一般的な避妊方法でも失敗することがあり、100%妊娠していないとは言い切れません。
また、生理が来ないとなると、妊娠の可能性の他にも、ストレスや生活習慣、病気が原因の場合もあります。
こちらの記事では、妊娠しているかどうかの見分け方や、妊娠以外の生理が来ない原因をご紹介します。
さらに、チェックリストで原因をチェックした上で、原因別に生理が来そうでこないときに来させる方法もお伝えしていきます!
避妊したのに生理が来ない原因を確かめ、不安な気持ちを解消していきましょう。
記事まとめ
・避妊したのに妊娠の可能性はある?…避妊をしていても失敗している場合は妊娠する可能性がある!
・妊娠以外に生理が来ない原因は?…妊娠以外にもストレスや想像妊娠、体重の増減なども生理が来ない原因になる!
・生理が来そうで来ない時に来させる方法は?…産婦人科の受診の他、生活スタイルの改善が大切!
避妊したのに妊娠する可能性はある!
コンドームの使用やピルの服用などの避妊方法は、100%妊娠を防げるというものではありません。
よって、避妊していても妊娠する可能性は、あると言えます。まずは、避妊方法別に妊娠する確率を見ていきましょう!
避妊方法 | 一般的な使用 | 理想的な使用 |
避妊なし | 46.0% | 46.0% |
膣外射精 | 22.0% | 4.0% |
コンドーム | 18.0% | 2.0% |
基礎体温法 | 24.0% | 5.0% |
OC(低用量ピル) | 9.0% | 0.3% |
IUS | 0.2% | 0.2% |
IUD | 0.8% | 0.6% |
さまざまな避妊方法がありますが、理想的な使用ができている方は少ないと言えます。
理想的な使用をした場合と比べると、一般的な使用では、避妊に失敗する確率が高くなってしまいます。
よくある避妊に失敗してしまう原因には、以下があります。
避妊失敗の原因
・コンドームのズレや破れがあった
・避妊率の低い外出し(膣外射精)や基礎体温法を行っている
・ピルの飲み忘れがあった
比較的、避妊率の高い低用量ピルでも、飲み忘れがあり、「服用しているのに妊娠した!」というケースもあります。
妊娠を望まない場合には、避妊率の高い避妊方法を選択し、正しいやり方で行いましょう!
生理が予定日から何日遅れたら妊娠の可能性がある?
生理予定日から、7日以上生理が来ない場合は、妊娠の可能性があると言えます。
通常、正常な生理周期は、月経開始から次の月経開始の前日までの期間が、25~38日以内です。
正常な生理周期内に、生理が来ないと、妊娠の他、生理不順などの月経異常が疑われます。
特に、これまで安定した周期で生理があった人が、7日以上の遅れが見られた場合には、妊娠を疑ってみる必要があります。
また、日頃から生理不順ぎみの人や産後で生理が再開していない人は、妊娠に気づきにくい場合があります。
生理予定日から7日以上過ぎたら妊娠検査薬を試す!
妊娠検査薬は、生理予定日を7日以上過ぎてから試すようにしましょう!
妊娠検査薬は、妊娠した際に女性の体内でつくられる「妊娠ホルモン(hCG)」を尿中から感知します。
通常の妊娠検査薬では、妊娠ホルモンが感知可能な量が分泌される、生理予定日の1週間後から使用可能です。
ここからは、おすすめの妊娠検査薬をご紹介していきます。
おすすめの妊娠検査薬
市販の妊娠検査薬は、ドラックストアや薬局でも、500円〜1,000円ほどで販売されています。
「普段から規則正しく生理が来る」という方は「チェックワンファスト」のように生理予定日当日から使えるものもおすすめです。
そして、以下のような妊娠初期症状があるかどうかも目安にしてください。
妊娠初期症状チェックリスト
・おりものに変化があった
・少量の出血がある
・微熱がつづいている
・便秘症状やむくみが出る
・眠気や体のだるさを感じる
・腰痛や下腹部痛がある
・お腹や胸の張りがある
・胃のむかつきや吐き気がある
・気持ちが不安定になる
・食欲旺盛又は食欲不振になる
・嗅覚が敏感になる
妊娠以外で生理が来ない原因チェックシート5選
避妊したのに生理が来ないのは、妊娠ではない場合もあります。
生理周期には、ホルモンバランスや病気などが影響を及ぼすこともあるのです。
そこで、こちらでは、妊娠以外で生理が来ない原因5つをご紹介します!
妊娠以外で生理が来ない原因
1. ストレス
2. 想像妊娠
3. ダイエット
4. 体重増加
5. 更年期
妊娠以外にも、ストレスや思い込み、体重の増減で生理が来ていない可能性があります。
つづいて、生理が来ない原因をセルフチェックシートで確認していきましょう!
1. ストレスが溜まっている
生理が来ないのは、溜まってしまったストレスが原因となっている場合があります。
強いストレスを感じると、卵巣機能のホルモン分泌の調整を行っている、脳の視床下部に影響を与えるとされています。
生理周期は、ホルモンバランスによってコントロールされています。よって、視床下部への影響は生理不順へと繋がる可能性があるのです。
ストレスが原因となっている場合には、以下のような症状が現れることがあります。
・生理の間隔が不規則になる ・生理予定日よりも生理が遅れる ・生理予定日よりも早く生理が来る |
ストレスは、忙しい日々や環境の変化などで、知らず知らずのうちに蓄積されていることもあります。
自分にストレスがかかっていないかは、つづいて、ご紹介するストレスチェックリストで確認してみてください!
ストレスチェックリスト
・体がだるく疲れやすい
・寝ても寝たりない/目覚めが悪い
・イライラしてやる気が出ない
・思い通りにいかないころが多い
・悩みを1人で抱え込んでしまう
・食欲がない/お酒の量が増えた
・人と話すことが億劫になった
当てはまる項目が多いほど、ストレスを抱えている可能性が高くなっているので、ストレスの影響が考えられます。
2. 生理が来ない焦りや思い込みによる想像妊娠
生理が来ない原因は、想像妊娠の状態となっている可能性があります。
想像妊娠とは、実際に妊娠はしていないにも関わらず、生理が止まってしまう状態です。
「妊娠したい」または「妊娠したくない」という気持ちが強くなることで起こると言われています。
妊娠に対する強い気持ちが過剰なストレスとなり、脳下垂体からプロラクチン(乳汁分泌ホルモン)が分泌されることがあります。
このプロラクチンが乳腺を刺激することで、卵巣機能を抑制してしまい想像妊娠の状態になるとされているのです。
想像妊娠の状態となったときには、以下のような症状が見られることがあります。
・生理が止まる ・つわりに似た症状 ・乳房の張り |
想像妊娠なのか、本当の妊娠なのかを確かめるためには、基礎体温をつけておくと見分けることが可能です。
基礎体温をつけていない場合には、以下の妊娠初期症状に当てはまるかをチェックしていきましょう!
妊娠初期症状チェックリスト
・おりものに変化があった
・少量の出血がある
・微熱がつづいている
・便秘症状やむくみが出る
・眠気や体のだるさを感じる
・腰痛や下腹部痛がある
・お腹や胸の張りがある
・胃のむかつきや吐き気がある
・気持ちが不安定になる
・食欲旺盛又は食欲不振になる
・嗅覚が敏感になる
妊娠初期症状に当てはまるほど、妊娠の可能性が高いと言えます。
ただし、想像妊娠の状態は、妊娠した時と同じような症状も見受けられます。確実に判断するには、妊娠検査が必要です。
3. 急激なダイエット
急激なダイエットにより、生理が来ないこともあります。
食事制限による栄養不足になると、脳は飢餓状態だと判断。飢餓状態では、体が妊娠しないように反応します。
女性ホルモンを分泌するホルモンである「性腺刺激ホルモン」の分泌低下や、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」の分泌低下が起こるとされています。
女性ホルモンのバランスの乱れは、卵巣機能の低下や生理不順にも繋がり、生理が来ない原因となるのです。
急激なダイエットで、栄養不足となると以下のような症状が現れます。
・便秘 ・骨粗鬆症 ・貧血 ・月経異常 |
痩せたいからといって、極端な食事制限をすると、リバウンドだけでなく、健康に害を及ぼしかねません。
自分が痩せすぎかどうかは、BMI値でも確認することができます。計算方法をご紹介しますので、自分のBMI値を確認してみましょう!
BMIチェック
・計算方法【体重(kg))÷【身長(m)×身長(m)】
※18.5未満「低体重」
※18.5以上25未満「普通体重」
BMIが18.5未満となると、低体重となり痩せすぎと言えます。
また、この数値に当てはまらない場合でも、急激なダイエットは、生理が来ない原因となります!
4. 体重が急に増加した
体重が急に増加した場合には、生理が来ないことがあります。
肥満の場合、エストロゲン(卵胞ホルモン)の低下は、あまり見られないものの、排卵しにくくなることがわかっています。
特に、3~6ヶ月という短期間で、原体重の15~20%以上増加すると、月経異常が起こる可能性があります。
急激な体重増加時の月経異常では、以下のような症状が起こる場合があります。
・稀発月経(月経周期が35日以上) ・無月経(月経が約3ヶ月以内に来ない |
体重が増えたからといっても、月経異常が必ず起こるということではありません。
しかし、短期間の体重増加は、稀発月経や無月経になりやすいと言われています。
また、自分自身が肥満かどうかは、BMIで判断ができます。以下の計算式で自分のBMI値を確認してみましょう!
BMIチェック
・計算方法【体重(kg)】÷【身長(m)×身長(m)】
※18.5以上25未満「普通体重」
※25以上「肥満」
BMIが25以上で肥満とされています。急激な体重増加だけでなく、元々肥満気味の方も月経異常に注意していきましょう!
5. 更年期で生理周期が不安定
生理が来ないときには、更年期によって、生理が不規則となっている場合があります。
更年期とは、一般的に45~55歳までをいいます。年齢を重ねるほどに、生理が不規則となっていき、生理が止まってしまう状態(閉経)までが更年期です!
更年期になると、エストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が低下していくことで、更年期障害が起こります。
更年期障害では、以下のような症状が現れます。
・顔がほてる ・汗をかきやすい ・動悸や息切れがする ・イライラや頭痛 など |
更年期障害がどのくらい進んでいるかは、以下の更年期症状指数票でチェックできます。
各症状ごとの点数を合算して合計点を出してみてください!
症状 | 顔がほてる | 汗をかきやすい | 腰や手足が冷えやすい | 息切れ、動機がする | 寝つきが悪い、眠りが浅い | 怒りやすく、イライラする | くよくよしたり、憂うつになる | 頭痛、めまい、吐き気がよくある | 疲れやすい | 肩こり、腰痛、手足の痛みがある |
強 | 10 | 10 | 14 | 12 | 14 | 12 | 7 | 7 | 7 | 7 |
中 | 6 | 6 | 9 | 8 | 9 | 8 | 5 | 5 | 4 | 5 |
弱 | 3 | 3 | 5 | 4 | 5 | 4 | 3 | 3 | 2 | 3 |
無 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
自己採点評価表
・0~25点…異常なし
・26~50点…食事・運動に注意が必要
・51~65点…更年期外来を受診
・66~80点…長期的な計画的治療
・80~100点…各科の精密検査等
点数が高いほど、更年期障害が進行しているといえます。
更年期には、生理が不規則になるだけでなく、さまざまな症状が起こると覚えておきましょう!
生理が来そうでこないときに来させる方法5選
生理が来そうでこないときに来させる方法を、生理が来ない原因別にご紹介していきます!
生理が来そうでこないときに来させる方法
1. ストレスが原因…リラックス方法を試す
2. 想像妊娠が原因…産婦人科を受診する
3. ダイエットが原因…ダイエットを中止する
4. 体重増加が原因…ライフスタイルを見直す
5. 更年期が原因…ホルモン療法を受ける
上記のように、生理が来そうで来ないときには、さまざまな原因が考えられます。
各原因に合わせた対処を知り、生理が安定してくるように改善していきましょう!
1. ストレスが原因|リラックス方法を試す
ストレスが原因で生理が来そうでこない場合は、ストレス解消のリラックス方法を試すのがおすすめです!
ストレスは、ホルモン分泌の調整を行っている、脳の視床下部へ影響を及ぼすとされています。
この視床下部への影響を減らし、ホルモンバランスを安定させることで、生理不順の改善効果が期待できるのです。
おすすめのリラックス方法をご紹介しますので、試せることからはじめてみましょう!
おすすめのリラックス方法
・睡眠をしっかりとる
・散歩やストレッチを行う
・映画や本で泣いたり笑ったりする
・好きな音楽を聴く
・アロマを嗅いでみる
・マッサージを受ける
・甘いものを食べる
2. 想像妊娠が原因|産婦人科を受診する
想像妊娠により生理が来ない場合には、まず妊娠していないことを自覚する必要があります。
「自分は、妊娠していない」と自覚することで、想像妊娠の症状が収まり、生理が来ることがあります。
妊娠していないことを自覚するには、妊娠検査薬を試してみたり、産婦人科でエコーや尿検査を受けたりするのがおすすめです。
強いストレスや悩みがある場合には、1人で抱え込まずに、産婦人科で心身のケアをしてもらうようにしましょう!
3. ダイエットが原因|ダイエットを中止する
ダイエットが原因となっている場合は、ダイエットを中止し、栄養バランスの良い食事を心がけましょう!
食事制限を行い、栄養が足りなくなると、飢餓状態となってしまい、体は妊娠しないように反応します。
そして、妊娠しないように反応すると、ホルモン分泌が低下します。女性ホルモンのバランスに乱れが生じ、生理不順を起こす可能性があるのです。
生理が来ないことが繰り返し続いている場合など、症状が重いときには、産婦人科の受診がおすすめです!
また、無理なダイエットで生理が来ない場合には、栄養状態など体調面全体が危険な状況になっている可能性もあります。
ダイエットは、適正体重を目標に無理しない程度に行うことが大切です。
適正体重の求め方
適正体重=「身長(m)×身長(m)×22」
上記の計算式を参考に、適正体重を維持できるようにしてみてください。
4. 体重増加が原因|ライフスタイルを見直す
体重増加が生理が来ない原因となっているときは、ライフスタイルの見直しを行うのがおすすめです!
特に短期間で体重が増加してしまった場合には、稀発月経や無月経になりやすいと言われています。
体重が増加し、肥満に伴う月経異常には、肥満の改善を行う必要があります。
まずは、適正体重を目標にしてみてください。
適正体重の求め方
適正体重=「身長(m)×身長(m)×22」
例えば、160㎝の人は、56.3㎏が適正体重です。
無理しない程度に、バランスの良い食事や適度な運動を行っていきましょう!
ただし、糖尿病を合併しているなど、症状が重い場合は、産婦人科を受診するようにしてください。
5. 更年期が原因|ホルモン療法を受ける
更年期が原因で生理が来ないときは、更年期に対する治療である「ホルモン補充療法」を受けるのがおすすめです。
40歳以降になると、卵巣機能が不安定になり、女性ホルモンの分泌が低下していきます。
ホルモン補充療法は、更年期で低下する女性ホルモンを付加する治療です!
低下した女性ホルモンを補うことで、更年期に伴う症状の改善が期待できます。
ホルモン補充療法は、飲み薬の他に、皮膚に貼るタイプのパッチ剤や、塗って使用するゲル剤などがあります。
更年期が疑われる場合には、産婦人科や、女性ホルモン・更年期外来を受診し、相談してみてください。
性行為をして生理予定日に生理が来ないときは妊娠している?
性行為をして生理が来ない場合は、まず最初に妊娠の可能性を考えましょう!
避妊をしていたとしても、100%妊娠があり得ないとは言い切れません。
避妊率が高いとされる低用量ピルでも、避妊率は99.7%と、少なからず妊娠する可能性があります。
ただし、生理が来ないのは、ホルモンバランスの乱れにより遅れている場合もあります。
妊娠の有無を確かめるためにも、生理予定日から7日以上が過ぎたら、妊娠検査薬を試してみてください。
生理が来そうでこないときに下腹部痛があるのは病気?
生理が来そうで来ない時の下腹部痛は、病気の可能性があります。
痛みが軽い場合や一時的な場合は、あまり心配しすぎる必要はありません。
生理前や生理中は、子宮内膜を体外へ押し出す働きをするプロスタグランジンの分泌量が急激に増えます。
過剰なプロスタグランジンの働きにより、下腹部に痛みを感じることがあるのです。
ただし、日常生活や仕事に支障が出るほど、痛みが強い場合は、月経困難症の可能性も考えられます。
また、長引く痛みは、子宮内膜症や子宮筋腫などの、婦人科系の病気が原因となっている場合もあります。
下腹部の痛みが強い場合や、痛みが続いている場合には、早めに産婦人科を受診しましょう。
生理が来そうでこない場合でおりものが変な原因は?
生理が来そうでこない場合のおりものが変化する原因は、妊娠や更年期の可能性もあります。
正常な場合のおりもの | 半透明〜白く濁ったもので、下着に付着すると黄色っぽく見えることがあります。また、排卵日前には、卵の白身のように少し粘り気が出る場合もあります。 |
妊娠した場合におりもの | 量が増えて、黄色っぽくなったり、水っぽくなったりするのが特徴です。 |
更年期の場合 | おりものの量が減っていき、不正出血が起こることがあります。 |
他にも、おりものの変化は、性病や膣の炎症が関わっている可能性も考えられます。
おりものの異常を感じた場合には、産婦人科を受診するようにしましょう!
避妊したのに生理がこないときはまず妊娠検査薬を試そう!
避妊したのに生理が来ない場合でも、妊娠の可能性を疑いましょう!
生理予定日から1週間以上経過しても、生理が来ないときは、妊娠検査薬を試してみてください。
また、生理が来ないのは、妊娠以外に想像妊娠や更年期、体調が原因となっている場合もあります。
生理が来ない原因は、産婦人科を受診することで確かめられます。
生理が来ない原因を確かめ、安心してパートナーとの楽しい毎日を過ごせるようにしていきましょう!